もじゃもじゃもじゃ
今日も一日、『もじゃもじゃ』おはようございます
さっきから、もじゃもじゃ連呼しているのはですね
まず、アリスは僕の事をいつも『もも』と呼びます
『けんすけ』でもなく、『けんちゃん』でもない。ましてや『けん』でもない
とにかく『もも』と呼ぶ。かように『けんすけ』と『もも』の間には何の接点も見当たらないじゃないですか。。なぜに『もも』なのか?
ままま、アリスは付き合い始めは僕の事を『もじゃもじゃ』と呼んでいたわけだ
ままま、『もじゃもじゃ』の由来はさ、僕の髪を見れば分かるじゃないですか?
そのうち『もじゃもじゃ』連呼するのも飽きたのだろう
そのうち気がついたら『もじゃ』になっていったわけだ
そしてどんどん『もじゃ』の『じ』の部分の濁点を発音するのも面倒になってきたのだろう。。最終的に『もじゃ』から『もも』に変化して、今に至るわけだ
そのうち、最終形態『も』になるんじゃないか?とヒヤヒヤしておりますが、そこまでには至らないようだ
ふぅむ。かように『もじゃもじゃ』
確かに面白い、、っていうか凄いね
我ながら何度見ても、びっくりする
これは、、。本当に天パーなのか?
頭の部位によって、直毛の部分もあるんだよ。うねうね強めエリアと弱めエリアもある。そんなものなのか?ままま、アリスもこの『もじゃもじゃ』が好きみたいだし、いいじゃないか
昔は嫌だった。中学生の時とかね。すんごい天パーコンプレックスだったの
当時のアイドルといえば、かように吉田栄作。諸星カズミは色物だから例外
まだまだ、ドレッドヘアーなんか市民権も得ていない天パー受難の暗黒時代
基本的にもてるやつは、中分けさらさら
スポーツ出来るやつも、中分けさらさら
バンドやってるやつも、中分けさらさら
勉強できる優等生全員、中分けさらさら
。。。いや、どうだったんでしょうね?
あまりの天然パーマコンプレックスで自分以外の世の中全員が中分けさらさらに見えてただけかもしれん。中学生男児特有の妄想癖ってあるじゃない?そこにコンプレックスがぐちゃぐちゃ織り混ざるとまぁ大変
ある日僕は計画を立てる訳だ
もじゃもじゃよ、さようなら
さらさら中分け、こんにちは
まずはわかめを大量に食べる
毎日毎日わかめを食べる。おかんに頼んでそれをしばらく続けてみる。もちろんおかんは呆れ顔だが、何事もやらせてみないと納得しないと悟っておったのだろう。基本、こういう事には放置プレイだ
で、あるからして、わかめを一気に大量摂取した僕の髪は、、さらさらになった、、気がする
だが、あくまでも気がするだけなので長続きしない
しょうがねぇな。薬局に行ってストレートパーマセットを買う
で、早速、自宅のお風呂場でやってみる。ぺたぺたとクリーム液を塗るじゃないですか
。。。
むー。剛毛もじゃもじゃにクリーム液がうまくつかない。っていうかクリーム液がのびない。。やっと塗ってもばりばりクリームがはがれやがる。クリームがはがれるってどんだけ?
しょうがねぇな。結局だね、餅は餅屋という事で美容院に行く
忘れもしない。あれはチャゲ&飛鳥の『SAY YES』の発売日
トレンディドラマワールドへの扉が開いてる感じがしたわけだ
原宿は竹下通りにある美容院に入る。くねくねしたおっさんが僕の担当につく
くねくね『あらー。すごい強烈な癖っ毛ね。これを伸ばしたいの?』
もじゃもじゃ『えぇ!とにかくまっすぐ!なんでもいいからまっすぐ!』
くねくね『これ相当強い癖っ毛だからパーマ液も強めなの使うわね』
もうね、俺には、くねくねが天使に見えちゃう訳だ
僕にトレンディを運んでくるトレンディエンジェル
べたべたしたクリームで髪の毛をむりやり伸ばして固定!
まっすぐの状態でとにかく固定!で、40分くらい経ったかな
ばりばりと固定していた器具を外す。。おぉ!伸びている!不自然なまでにまっすぐだ!くねくねも嬉しそうだ。そしてそのクリームを洗い流す
うむ、濡れていてまっすぐだ。似合う似合わないはこの際、重要ではない
まっすぐ!
嬉しいねぇ、僕もくねくねも笑顔だ。仕上げにドライヤーをかける
髪の毛が乾いていく、、、、
髪の毛がだんだん乾いていく、、、
髪の毛がだんだん、、
もじゃもじゃしてくる、、
乾くのと比例して髪の毛にもじゃもじゃが戻ってきている!
顔がどんよりくもる俺。パニックになっているくねくね
くねくね『え!なんで?なんでなんで!?』
もじゃもじゃ『結局、、、こうなんですね。。』
くねくね『分かったわ!少し待っててね!』
くねくね、裏に行って何かをがさがさ探してきている。そして戻ってきた
くねくね『さっきのより強力なのあるからもう一回やりましょう!このお店で一番強いやつよ!日本人には滅多に使わないんだけどね!』
日本人以外だと何人に使うんだ。それは?
まぁ、こっちはそこはどうでもいいんだ!
ごちゃごちゃつべこべ言わんとまっすぐ!
さっきよりべたべたしたクリームで髪の毛をむりやり伸ばして固定!まっすぐの状態で固定!
で、くねくねが塗った後になって恐ろしい事を言いだす
くねくね『いい?さっきは時間を決めたけど今度は決めない!』
もじゃもじゃ『??』
くねくね『あなたの頭皮の限界までやるわよ!ぎりぎり熱くなっても我慢して!出来なくなったら言って!』
もじゃもじゃ『。。。はい!』
はげるかもしれない。。という恐怖とまっすぐ!という希望の狭間で30分くらい戦うわけだ
ちりちり、、しゅわしゅわしゅわ。。
頭皮が燃えている感がずっとある。。
ぎりぎり!これ以上は無理だ!ってところでクリームを洗い流す
そして、緊張のおもむきで鏡に向かい合う俺とくねくね
ドライヤーをかける。裁判で判決を言い渡される時の犯罪者の気持ち。あんな感じだ、きっと
髪の毛が乾いていく、、、、
髪の毛がだんだん乾いていく、、、
髪の毛がだんだん、、もじゃもじゃして、、、こない!
さらさらだ!まっすぐだ!
喜び合うくねくねと俺。なんか、あれだ。オリンピックでメダルとって喜び合うコーチと選手っているじゃない?あんな感じ
くねくね『やったわね!努力は必ず報われるのよ!』
さらさら『はい!コーチ!ありがとうございます!』
お店を出ると爽やかな夕焼けが僕を包み込む
髪の毛をさらさらなびかせながらCD屋さんによって『SAY YES』を買った。買う資格を手に入れたようで嬉しかった。トレンディよ、さらさらよ。こんにちは!
で、帰ってきたらおかんも妹もびっくり!似合うとは言わなかった。かっこいいとも言わなかった
『まっすぐね!』それだけ
早速お風呂に入る。さっき洗ってもらったばかりだけど、もう一回自分で髪の毛を洗ってみたいと思ったから。それから濡れたての髪の毛を乾かしながらトレンディドラマっぽく『SAY YES』を聞いてみたかったから
さらさら髪の毛を洗う。こんな気持ちのいいシャンプーも初めてや。『SAY YES』を聞きながら髪の毛をドライヤーで乾かしていく
♫余計な~ものなど~何もないよね~♫
髪の毛が乾いていく、、、、
髪の毛がだんだん乾いていく、、、
おかん『あんた、、、』
もじゃもじゃ『はい?』
だんだん、、もじゃもじゃしてくる、、
、、、もじゃもじゃが戻ってきている!
♫ せい いえ〜す ♫
もじゃもじゃした頭に飛鳥の声が虚しく響き渡る
次の日から、しばらくその美容院の前を通れなかった
だって、くねくねがびっくりするから。。きっとがっかりするから。。
それから2年も経たないうちに何故か、HIPHOPやレゲエが流行りだす
それから時代はドレッドや爆弾パーマなんでもありの時代に入って僕のコンプレックスもなくなって行く訳だ。結局、コンプレックスなんてそんなもんだ。環境や時代背景に左右されてしまうほどに、、人間はちっこい
もじゃもじゃもじゃ
そうか。。あれから何十年も経つのか。。
こないだ久しぶりに日本に帰った時に、そのお店の前をたまたま通りかかったらセブンイレブンになっていた。お店や流行なんて、10年も経てば変わっていく。その時その時のかっこよさの基準なんて、はかないもんだ
大人になるにつれて流行に惑わされなくなっていくものだが、流行に振り回されっぱなしだったあの思春期の甘酸っぱい日々がたまに懐かしくなる
思春期や多感な時期に、大なり小なり、一つや二つのコンプレックスは誰もが持つものだと思う。。きっと、そのコンプレックスの部分が大人になった時にその人の味になるのではないでしょうか
多分ね
from もじゃもじゃ
すごい!似顔絵と似てる!!って思ってしまった。
いいねいいね: 1人
似てますよね笑 アリスに書いてもらってるんですけど、特徴つかむのうまいんですよ。ありがとうございます。
いいねいいね: 1人
mojalith様
ボブしてるではないですか〜
カッコイイ👍
いいねいいね
普段、レゲエは聞きませんが、ありがとうです!
いいねいいね: 1人